ゲーミングノートPCの常識が変わる?NVIDIAの新コンセプトMAX-Q

CPUやGPU技術の進歩によりノートパソコンのフォームファクタでも、非常に高性能なゲーム用パソコンの性能が実現できるようになりました。

今ではよほどのとんがった性能を求めない限り、ゲーム用機はノートパソコンでは無理というのは過去の常識になりつつあります。

ただ、そんな現在のゲーム用ノートパソコンでも、どうしても破れなかった壁のようなものがあります。ノートパソコンとしては大きく、厚く、熱く、さらにうるさいパソコンになりがちだったところです。

これがNVIDIAが先日打ち出した新設計コンセプト「MAX-Q」で変わることになるかもしれません。

今回はこのNVIDIAが提案した新しいゲーミングノートパソコンの設計概念であるMAX-Qを取り上げます。

基本発想は意外と単純

MAX-Qの基本的な着想は意外とシンプルなものです。現代のCPUなどの半導体の特性を上手く活用する形です。

CPUやGPUは、駆動する電源の電圧が上がると最大動作クロックが上がっていきます。

ターボブーストなどの自動オーバークロックや、マニュアル設定による定格を超えるオーバークロックなどで駆動電圧を上げるのと同じ理屈です。

ですが、ある一定以上の水準になると、駆動電圧を大きく上げても動作クロックの伸びがそれに伴わなくなるポイントがあります。一応動作クロックは上がるものの、伸びが小さくなる場所ですね。

この半導体の特性を利用するのがMAX-Qの考え方です。

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本来のGPUのパワーの9割ぐらいだけを利用するようなイメージ

GPUの定格動作クロックの範囲内でも、前の章に書いたような動作クロックが上がりにくくなるポイントがあり、MAX-Qの設計コンセプトに則ったPCではそのポイント以下の範囲でGPUパワーを活用します。

このポイントはチップによりある程度のばらつきはありますが、大まかな目安としてはGPUの最大パワーの9割分ぐらいの範囲までを活用するイメージです。

これにより、発熱あたりのパワーや、電力効率から見たGPUパワーの効率を最大化できるかたちになります。

GPUの最大能力を使い切らない方法ですから、ある意味とても贅沢な使い方にはなります。

その代わり消費電力と発熱を大きく抑制することができ、ハイエンドのGPUを搭載しながら、薄さ18mmクラスのゲーム用ノートパソコンを実現できるといった、従来では考えられなかったようなタイプのパソコンの開発が可能になります。

GPUパワーの面でもMAX-Qのコンセプトを採用しGeForce GTX 1080を搭載した薄型ノートパソコンが、従来のコンセプトのGeForce GTX 1060搭載機を7割上回る性能を発揮できるそうですから、パフォーマンス面の心配はあまり必要なさそうです。

COMPUTEX TAIPEI 2017会場で薄型ゲームノートPC多数登場

このMAX-Qの設計コンセプトを採用した薄型ゲーム用ノートパソコンが、台湾で開催されたPC用パーツ関連のイベントに多数登場しました。

例えばASUSの機種は、GPUにGeForce GTX 1080を搭載しながら薄さ18mmを実現しています。さらにフル稼働時でもファンノイズは39dbを実現。

ゲーミングノートパソコンとしては圧倒的に薄く静かなPCに仕上がっています。

定常運転時にはもっと静かに動作するはずですから、ハイパワーなモバイルワークステーション的な活用方法も考えられるかもしれません。

他にもMSIなどからも同コンセプトの薄型ノートパソコンが登場しており、ゲーミングノートパソコンの常識がここでまた一つ変わることになるかもしれません。

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