確かこの製品、最初は製品化予定は未定、といったかたちでどこかのパソコンのエキスポで展示された製品ではなかったかと思います。
製品化のニュースを聞いて多くの人が「まさか?!」と思ったことでしょう。
超弩級と言っていい中身をひっさげて、IN WINが巨大な透明球形のPCケースを本当に本当に製品化してしまいました。
もしかしたら店頭デモ用なんかには最強の一品となるかもしれないPCケース、台湾IN WINの渾身の(?)作、WINBOTを取り上げてみます。
ガワは直径68cmの透明アクリル球体
この見出しがWINBOTの最大の外見上の特徴でしょう。かなり巨大なアクリル製の透明球体がWINBOTの外装です。
このアクリル製球体をきれいに成形するだけでかなりのコストがかかっているはずですが、そのあたりはまともにWINBOTの価格に反映された形です。売価は税別398,000円。かなりぶっ飛んだプライスタグです。
ケースは360度回転可能で球体部分は自動開閉するギミック付き。
ケース側にRealSenceあたりの3Dカメラが付いていて、顔認識やハンドジェスチャーの識別、動体検出も行えるという機能面でもかなり凝りまくった作りになっています。
中身のPCケース本体というかシャシー部分は、大きなマザーボードの規格であるE-ATXにも対応。シャシー自体はフルタワーケースぐらいの拡張性を備えるイメージです。
CPUクーラーは高さ170mmまでの大型のものに対応。ビデオカードなどの拡張カードは長さ340mmのものまで搭載可能です。
ストレージは最近の風潮に合わせ、3.5インチシャドウベイは少なめの4基まで。かわりに2.5インチベイを8基搭載します。
ケースの前面インタフェースはこちらも最近のトレンドに乗っていて、USB3.1対応のType-C形状のものを1つ、USB3.0対応のType-Aコネクタを2つ持っています。
製品の大きさは685mm x 648mm x 700mmと、特に幅が巨大です。まあ、球形のガワが本体ですから仕方がありませんが。その分設置場所には苦労するケースになるのは間違いありません。
重量はケースのみだと22kgちょっとと以外と普通の数字です。パーツを組み込んでも25kgを少し出るぐらいでしょう。DELLのおにぎり型ゲーミングPCのAREA-51と同レベルになるのではないかと思います。
究極の見せPCとして?
このケースを使ったパソコンを組んで店頭などに置いたら、注目度がドドンと上がることはまず間違いありませんね。
個人用でも今はパーツを光らせたりケースのサイドパネルが透明になったものがあるなど、他人に見せることを前提にしたような自作機も作れる環境が出来ています。
そのような「見せPC」用としてはある意味究極のケースになるかもしれません。
球の内部の容積が大きくエアフローにも考慮している作りとなっているようですので、PCの性能面では何気にしっかりしたケースかもしれません。
配送関連も超弩級
ガワのアクリル球体のサイズがサイズですので、WINBOTは梱包サイズと重量も超弩級になります。パッケージ重量はなんと51kgにも達し、発送時に送料の見積もりが個別に必要となる荷物になってしまうようです。
価格面からサイズから、何から何まで導入のハードルがものすごく高い製品ですが、うまく使えばこれ以上はない面白いパソコンは組めそうですね。