カメラの絞りとぼけの関係

写真の表現力を上げるために「ぼけ」を活用してみませんか?

写真ではピントの合っているところ以外は当然のことですがぼけてしまいます。

画面すべてを、くっきりはっきり写し取りたい場合には、ぼけは邪魔者以外の何者でもありませんが、その特性を理解して使うと、写真のクオリティを数段引き上げることも出来ます。

そのようにしてぼけを積極的に利用するために必要なのは、どのようにして「ぼかす」か、ということを理解することです。

たまたま偶然いい感じのぼけになった、ではなくて、ある程度狙って「ぼかす」のです。

ぼけとレンズの「絞り」との間には相関関係があります。

絞りを「開ける」とぼけやすくなり、絞りを「絞る」とぼけにくくなります。

また、レンズの「焦点距離」が長いとぼけやすく、短いとぼけにくくなります。

もうひとつ、主となる被写体と、まわりの景色との距離が開いていると周囲はぼけやすくなります。

F2.8

こちらは絞りF2.8。

F8

こちらは絞りF8です。背景のぼけ方、雰囲気の違いが分かると思います。

カメラに対して絞りの程度を指定するにはカメラのモードを「絞り優先AE」とか「マニュアル」モードに切り換えて、絞りの程度を表す「F値」を人間が指定出来るようにしてやる必要があります。

この「F値」は数字が大きいほど絞りを絞った状態、数字が小さいほど絞りを開けた状態になります。

厳密にはピントが合っている部分は一つの平面上にしかないのですが、それ以外にもピントが合っていると見なせる範囲が存在します。

そのピントが合っているように見える幅のことを

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「被写界深度」

と呼びます。

上に書いたような関係を利用し、絞りを人間が指定してやることで「被写界深度」をコントロールして、ピントが合っているように見える範囲を意図的に変えてやることが出来るわけです。

絞りを絞り込んで(F値を大きくして)画面の中全てにピントが合っているような、一般的な風景写真的な写真とすることも出来ますし、絞りを開けて(F値を小さくして)メインとなる被写体だけにピントが合うようにして、何が撮りたかったのかをはっきりとさせることもできます。

また、大きく前後をぼかすと、前後に映り込んで欲しくないようなものがあったとしても、それらをぼかして写真の上では邪魔にならないようにすることも出来ます。

もし、一度もカメラの絞り優先AEモードをなどを使ってみたことがない、って方も、ぜひ一度、試してみることをお勧めします。

絞りを開けてみると割と簡単に写したいもの以外の前後がふわっとぼけて、いわゆるなんだか「プロっぽい」って写真が出来ると思います。

ただ、一つ注意が必要なのは、ぼかすことが難しいカメラもあるということですね。

カタログや説明書のどこかに書いてあるイメージセンサーの大きさが小さいカメラは、頑張って工夫しないと上手くぼけてくれません。

具体的には、イメージセンサーの大きさが1/2.3インチとか、1/1.7インチ、なんて書いてあるカメラは工夫が必要になります。

「35mmフルサイズ」とか、「APS-C」とか、「フォーサーズ」といった規格のカメラは簡単にぼけを使うことが出来ます。

カメラの絞りを上手くコントロールしてぼけを絵作りに使ってやることで写真の質を上げたり、バリエーションを増やすことが出来ます。

これは前にも述べた通りです。

具体的には、主となる被写体の前後をぼかして被写体を浮かび上がらせるような写真にしたり、立体感を演出する写真にすることも出来ます。

また、ぼけ具合を大きくすることで余分なものを事実上消してしまって、写真をとてもシンプルにまとめることも出来ます。

ただ、これはとらえ方によっては、「もったいないことをしている」とも考えられます。というのは、主被写体以外何があるのか分からないほどに周辺をぼかしてしまったら、その写真をどこで撮ったのかという状況が分からなくなってしまいますし、そういう写真だったら

「どこで撮っても同じ」

ということにもなってしまいます。

ですので、周りの景色が綺麗な場所だったら、せっかくならそれを活かした撮り方をが出来た方が嬉しいですよね。。

そして実はそういう周りの様子がある程度分かるけれども、でも主となる被写体の邪魔にはならない程度にぼかす、というのがある意味ぼけの使い方の真骨頂でもあったりするのです。

実際には、そういったぼけ具合のコントロールはとても難しいのですけれど。

主被写体と周りのものとの距離や、使うレンズによって対応がそれぞれ違ってきますし、その時々の明るさによって、使えるシャッタースピード、絞りには制限が出ますから、その辺りをどう組み合わせていくか、バリエーションがすごく多いのです。

ただ、今のデジタルカメラであれば直前に撮った写真をその場で確認して、撮影の条件を変更してすぐにリトライが可能ですから、その点ではそういったかなり凝った写真を作り上げるのも、今ではとても楽になっているのです。

ここで書いたように、主被写体以外の周りの景色を上手く取り込む写真に関しては、通常の条件では周りをぼかしにくい、イメージセンサーの小さなカメラに大きなメリットがあったりします。逆にぼけにくいことを利用することが出来ます。

主被写体にぐっと近寄って撮影しつつ背景になりがあるか分かるようにしたい、というような撮影方法においては、イメージセンサーの小さなカメラの天下、といった感じになります。

イメージセンサーの大きなカメラでは、多くの場合にはこういったケースでは後ろがぼけすぎてしまって、背景に何があるのか分からない写真になってしまうことが多いからです。

結局のところ、どんなカメラにも得手不得手はあって、それを使う人がどう活かしてやるか、というお話になるのですけれど。

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