超広角レンズによる空間表現のコントロールとパース

広角レンズを使用すると遠近感の強調された画像を撮影できます。

超広角レンズになるとさらにその効果が強くなります。

これらの効果が写真の写りに与える影響をまとめてみます。

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遠近感の誇張

広角レンズでも35mmフルサイズ換算で35mm程度の広角レンズだと、あまり遠近感が強調されずとても自然な写り方をします。肉眼で周りを眺めるような見方をするときと、遠近感の雰囲気も似ています。非日常感が出るような不自然さが出ません。

28mmから24mmあたりになると、明らかに目で見る感じとは違った写り方をし始めます。遠近感の強調がよく分かる絵柄になります。

これが20mmよりもさらに焦点距離が短くなって超広角と言われる領域に入ると、遠近感の強調といったレベルではなく、遠近感の「誇張」に近い写り方になります。肉眼ではちょっと先にある程度の被写体が、とても遠くにあるかのように写ります。

ある意味、不自然で非現実的な写り方になりますので、その特徴的な写り方だけで写真が面白くなります。

パース

遠近感が誇張されることで、超広角レンズでは建物などが非常に独特の写り方をします。

建物を見上げる形で撮影する場合、当たり前のことですが建物の上部は下部に比べてカメラからの距離が遠くなります。

これを超広角レンズで撮影すると、遠くのものがより小さく映り込むことになりますので、建物の上部がとてもすぼまった独特の写りになります。

新宿副都心の高層ビル街の真ん中などで空を見上げる形で超広角レンズを使うと、周りの高層ビル群が「消失点」にむかって綺麗にすぼまっていく写真が出来上がります。

IMG_0069_2

こういった、主に広角レンズで被写体に遠近法による効果がかかることを総称して、パースと呼びます。

超広角レンズを使った撮影では、パースを強く効かせるだけで面白い写真にはなります。ですが、それだけではただパースのかかり方のみが面白い写真、ただ、広い範囲が写っているだけの写真になりがちです。

広角レンズ、超広角レンズでは、写真の主題が何か分からない散漫な印象の写真が出来上がりがちで、実は望遠レンズよりも使いこなしの難しいレンズでもあります。

人物撮影では注意

超広角レンズで人物を撮影する場合には若干注意が必要です。

レンズとしては正しい描写をしていても、画面の隅に人を配置したりすると、斜めに引っ張られたような非常に不自然な描写になりがちです。

また、人物にきちんとカメラを正対させて撮影しないと、頭でっかちになったり、異常に足が大きく見える写真になったりします。

その他の被写体に関しても同様で、超広角レンズで被写体の形を正しく撮影するには、カメラと被写体とをしっかり正対させる必要があります。

少しでもカメラが傾くと、強いパースのかかった写真になり、被写体の形が変わって写ってしまいます。

ただ写すだけであれば、その強烈な個性から使うのがとても楽しい超広角レンズですが、「使いこなす」にはそれ相応の工夫が必要になります。

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