デジタルカメラでの皆既月食の撮影方法

2014年の秋にも見やすい時間帯に皆既月食があったばかりですが、2015年4月4日にはまた皆既月食があります。

今回も皆既月食の始まる時間は比較的早めの時間帯で、月の角度もまだ低いうちで見やすい皆既月食になります。

ただし今回の皆既月食は、月が地球の影に入る深さが浅く、皆既月食の時間がかなり短くなっています。

21時をはさんで前後6分ずつの合計12分間しか皆既月食の長さがありません。

部分月食が始まるのは19時15分頃、皆既月食の始まりは20時54分頃、皆既月食の終わりが21時6分頃、部分月食の終わりは22時45分頃になります。

肉眼でもかなり暗く見える皆既月食ですが、実際写真の撮影は意外と難しいものだったりします。

撮影の際のコツを少しまとめてみましょう。

月の視直径は30分

まず誰もが写真に写してみたときに感じることだと思いますが、月というのは実は見た目の大きさがとても小さいです。

見かけの角度にしてわずか30分。

1度の半分しかありません。

35mmフルサイズの標準レンズ、50mmレンズの対角線画角は45度あります。

標準レンズで撮影した場合、画面の中の月の大きさは対角線のわずかに1/90の大きさにしかなりません。

このため、月をある程度見られるぐらいの大きさに写し取るためには望遠レンズが必要で、それも出来るだけ焦点距離が長いものを、ということになります。

月や太陽はレンズの(ミリで表した実焦点距離/100)ミリの大きさでイメージセンサーやフィルム上に投影されます。

つまり、200mmのレンズを使うと、イメージセンサー上の月の像は2mmになる、ということです。

この大きさとイメージセンサーのサイズから、画面上でどの程度の大きさに月が写るかを簡単に見積もることが出来ます。

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皆既月食中の月の暗さ

次に撮影の際のネックになるのが、皆既月食中の月の暗さです。

満月の明るさの数千分の一以下の明るさしかありません。

皆既月食中は月は完全に地球の影に入ってしまい、太陽からの直射日光が当たらなくなっている状態です。

その中で月を照らしているのは、地球の大気の層を通って屈折したわずかな光のみになりますので、皆既中はぼんやりとした明るさでしか見ることができません。

満月は望遠レンズを使っても手持ち撮影でぶらさずに写真を撮影することも可能ですが、皆既月食では三脚が必須です。

2014年10月8日の皆既月食の際には、カメラの感度をISO3200まで上げた状態で、絞りF8.0、シャッタースピード1秒前後でほぼ適正露出になりました。

高感度を使うとどうしても画質が下がってしまいますので感度を下げて画質の向上を狙うことも出来ますが、シャッタースピードが長くなると今度は月の日周運動が問題になります。

シャッターが開いている間に月が日周運動で移動してぶれてしまい、写真のシャープさが失われます。いわゆる被写体ぶれがおこるわけです。

最近の高画素のデジタルカメラだと、35mm換算で200mm相当の望遠レンズでは、厳密に見ると露出時間2秒当たりから影響が出始めるはずです。

より月を大きくシャープに撮影したい場合には、今度は天体望遠鏡の出番となります。

カメラを単純に固定するわけではなく、日周運動を追いかけられる装置(≒赤道儀)が必要になります。

露出とピントはマニュアルで

月のみかけ大きさは小さいので、望遠レンズを使っても月が画面の中で占める面積の割合はとても小さいため、カメラ任せの露出では真っ黒な背景に露出が引っ張られて、結果として月に対しては露出オーバーの写真になります。

超望遠レンズを使えばカメラの機種によってはスポット測光で対応可能な場合もあります。

また、ハイライト基準露出などの機能が使える機種では、AEのままでも露出が適性となる場合もあるかもしれません。

ですが月の撮影の場合には、露出はマニュアルが基本です。

今のデジカメであれば、ライブビューで明るさのヒストグラムを表示しながら露出を合わせるのが確実でやりやすい方法になると思います。

また、ピントの方もライブビューの拡大表示を利用してマニュアルで合わせるのが確実です。

カメラによっては皆既月食に入る前であればオートフォーカスが利く機種もありますが、やはり確実で精度が高いのは、ライブビューの拡大表示によるマニュアルフォーカスです。

月が皆既月食に入ってしまってからではピント合わせが難しくなりますので、まだ月が明るいうちにピントを合わせておく方が良いです。

月までの距離は写真的には一定と考えて良いですから、月が明るく輝いているうちにピントを合わせて固定しておくのが失敗の少ない方法です。

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