パソコン関連など様々なところで使われる「ベストエフォート」という言葉

インターネット接続サービスを提供している各プロバイダは、サービスの提供にあたって特に通信速度に関しては必ず「ベストエフォート」という言葉を使います。

この言葉の意味はどういうことでしょうか。

  • Best Effort

元となっているのは英語の「Best Effort」。直訳すれば「最善の努力」あたりになる言葉です。

インターネット接続では、利用する回線での通信速度の保障が出来ないサービスに関して、ベストエフォート型、と記載することが一般的になっています。

サービスを提供するにあたって努力はしますが、最大の性能が発揮出来ないことがあります、といった意味で使われ出した言葉です。

実際、比較的転送速度の理論値と実測値の乖離が小さい光通信であっても、100Mbpsをうたうサービスで、実効転送速度が100Mbps出ることはありません。また、ADSLサービスや携帯通信サービスでは、理論上の通信速度の最大値と実効通信速度の乖離が極めて大きくなります。

通信に関してはベストエフォート型と対になる言葉として、「ギャランティー型」があります。こちらは通信の実効速度を保障するサービスです。一般的なユーザ向けにはこういったサービスは提供されていないと思います。

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    通信の理論値と実測値の乖離

ADSLや携帯無線通信サービスでは、通信の理論上の最大速度と実効通信速度の差がかなり大きくなります。

50MbpsのADSL、などといううたい文句があっても、それに近い通信速度が出るのは基地局に極近い一部の地域のみで、多くの地域では10Mbps程度の速度が出ればいいほう、というのがADSLのサービスでした。

また、携帯回線を利用するインターネット接続サービスでも、通信の理論的な最大速度が200Mbpsを超えるようなサービスも登場していますが、特に混雑する大都市の駅などでは、混雑時間のピークには実効速度は数Mbpsも出れば良い方、というのが現状のサービスです。

ベストエフォートをうたう以上、この現状に対してユーザの不満はあっても、プロバイダ側の契約の不履行ではないわけです。

ただ、今はあまりに通信の最大速度と実効速度との間の差が大きくなりすぎてしまっているため、ついに、通信速度の表示を行う際には実効通信速度も合わせて表示を行うよう勧告が出されました。今後は、各社こちらに順次対応していく形になると思います。

完全ではないでしょうが、ある程度は今のような大きすぎる表示上の通信速度と実効速度の乖離は、改善することになると思われます。

  • 「ベストエフォート」という言葉を便利に使いすぎた?

ベストエフォートの本来の意味は、サービスを実現するための最善の努力、です。今はその本来の意味が薄れてしまって、「サービス品質を保証しない」意味だけが前面に出てしまっているように思います。

2005年には日経ITproでADSLの理論最大速度と実効速度の差に関して、同様の観点の記事が既に掲載されていました。
(http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/NNW/NETHOT/20050204/155750/)

ですが、今の各種インターネット接続サービスの状況は、その頃と何ら変わっていません。というよりは、むしろ悪くなっているかもしれません。

もう一度、ベストエフォートの意味を考え直してもらわないといけない時期なのかもしれません。

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