パソコンでインターネット接続するための環境

パソコンでインターネットに接続するために利用している回線にもいくつかの種類があって、それぞれに特徴があります。

  • 回線の種類

一番大きな分類としては、「固定回線」と「携帯回線」が上げられるかと思います。

固定回線は「有線」の回線とも言えると思います。NTTなどの通信会社から自宅まで金属の電話線や光ファイバーなどの配線を引っ張って、接続に用いる方式です。

携帯回線は「無線」、電波を用いて接続を行う方式です。言葉通りに携帯電話と同じ方式の通信を利用してインターネット接続を行うもの、データ通信専用の無線技術を用いてインターネット接続を行うサービスがあります。

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    有線方式の種類

現在では有線でのインターネット接続用回線は光ファイバーを用いるものが主流になりつつあります。NTT系列であれば「フレッツ光」、KDDI系列であれば「auひかり」などと言ったサービスです。Fiber To The Homeの頭文字を取って「FTTH」などと呼ばれることもあります。

もう一方は今では若干古い方式となりましたが、金属の電話線にデータ通信を相乗りさせる方式の「ADSL」というサービスもあります。

光ファイバーを用いる方式の方が、通信速度や接続の安定性では大きな優位性があります。

ですが自宅まで光ファイバーを引く必要があり、設置の際には工事の待ち時間が数週間といった単位で必要になることが多いです。また、サービスの基本料金もADSLよりも高くなります。

ADSLでは既に固定電話がある場合には配線の工事は必要ありませんが電話線にデジタル通信データを載せる関係から、電話局内での配線等の工事は必要になります。ですが工事待ちの時間は短くて済みます。また、サービスの基本料金は光ファイバーを使うサービスよりも安上がりになります。

ADSLではデータ通信が音声通話の影響や家電機器、雷などのノイズの影響を受けやすく、通信の安定性は光通信に比べると劣ります。通信速度は、電話局からの距離(路線長)が短い場合には、光ファイバー方式に近い下りの速度が得られますが、局からの距離が離れるにしたがって通信速度は低下していきます。

多くの場合には、最近の携帯回線のLTE回線よりも劣る速度になってしまいます。

光通信の方だと通信速度は、上り(パソコンからインターネット上のサーバに向かう向き)・下り(インターネット上のサーバーからパソコンに向かう向き)のどちらの方向の通信も同じ速度が出ますが、ADSL方式の場合には下り方向の通信速度が速く、上り方向の速度は抑えられています。

このほかに有線のインターネット接続用回線としては、ケーブルテレビの番組配信用のケーブルを利用したサービスもあります。CATV会社の提供するインターネット接続サービスも、通信速度は下りが速く、上り方向の速度は抑えられているサービスが多いです。

実際の通信速度としては、光通信 > CATV > ADSL、となることが多いと思います。

  • 無線方式の種類

無線方式のインターネット接続では、携帯電話で使用する電波を利用するものと、データ通信専用のシステムを使用するWiMAXといったサービスがあります。

現在の携帯電話の音声通話も実は通信方式としては完全にデジタル化されていて、音声通話もデジタルデータ化されてやりとりされています。携帯回線を使ってインターネット接続を行うサービスは、この仕組みを利用してデータ通信を行います。

この方式では、携帯電話で通話可能なエリアならばどこでもインターネット接続が可能となるのが最大のメリットです。

ですが、携帯電話各社に割り当てられている電波をたくさんの利用者で共有して利用することになりますので、混雑した場所では繋がりにくくなったり、接続が行えたとしても通信速度が上がらない、といったことが起こりがちです。

携帯電話回線のうちLTE回線で電波が空いている状況であれば、固定回線のADSLを超えて光ファイバー方式に迫るような速度も出ます。

もう一方の無線方式のWiMAXでは音声通話はありませんので、携帯電話の電波ほどの混雑はないはずですが、カバーされているサービスエリアが携帯電話よりも狭く、移動中の通信の安定性は携帯回線よりも劣るとされています。

WiMAX方式では、通信の最大速度は携帯のLTE回線を大きく上回る速度での通信が可能になります。

前回、パソコンからインターネット接続を行う回線のお話だけで字数を使ってしまいましたので、今回は、回線から先というか内といいますか、回線とパソコンを結ぶ機器などのことを書いてみます。

  • モデム・ONU・ルータ

パソコンと光ファイバーなどの回線を接続するためには、その間を取り持つアダプターとなる機器が必要です。それが「モデム」や「ONU」、「ルータ」などと呼ばれる装置です。

モデム、ONUは単純に信号の変換を行うだけの装置です。このためこれらの装置だけではインターネットには接続出来ません。

これらの装置にパソコンやルータなどを接続して、インターネットプロバイダのログイン情報を送る操作など、インターネットに接続するための操作を行ってやる必要があります。最近ではモデムやONUとルータの機能が一体化している装置が多いと思います。

ルータは厳密にはただインターネットに接続するためだけの装置ではありません。

この装置を境目にして、インターネット側(WANと呼ぶこともあります)と、自宅のネット環境(LANと呼ばれることが多いです)を分離して、ルータ自身がその「入り口」の役割を果たします。

ルータを介さずにパソコンをモデムに直接繋ぐ場合には、パソコンは直接インターネットの世界に晒されることになります。このため、直接パソコンが外部からの攻撃(≒ハッキング、クラッキング)の対象になり、パソコンのセキュリティの観点からはかなり危険な状態となります。

  • モバイルルータ

携帯回線やWiMAXの無線回線を利用して、自宅や外出先からインターネット接続を行うためのルータ製品もあります。この手の製品のことをモバイルルータなどと呼びます。

モバイルルータとパソコンとの間の接続に有線LANを使用できる製品もあるかと思いますが、今のほとんどの製品は、モバイルルータとパソコンなどの機器の間の接続も無線LANを採用しています。

  • 有線LANと無線LAN

モデムやルータなどとパソコンを接続する方式としても、物理的なケーブルを用いる「有線LAN」と電波を用いる「無線LAN」があります。

有線LANではどうしてもケーブルが這う形になって邪魔ではありますが、無線LANよりも安定して高速の通信を行えるメリットがあります。

無線LANでは邪魔なケーブルを排除できます。無線LANに対応したパソコンやタブレット端末などを、LANケーブルに左右されない自由な場所で、自由な形で利用することが出来ます。

有線LANでは一般家庭向けのものとしては、今は最大1Gbps(Giga Bit Per Second:1秒あたりに1ギガビットのデータをやりとりできる)の通信速度を持つものが使われています。

無線LANも年々通信速度が増しており、現在では最大で1Gbpsを超える通信速度を持つ規格も出て来ています。ただし、無線LANでは規格上の通信速度の1/2~1/3程度が実際の通信速度になることが多いです。

  • 固定回線経由でのスマートフォン利用

スマートフォンは無線LANに接続する機能を持つ機種がほとんどだと思います。

この機能を利用して、自宅でスマートフォンからのインターネット接続を利用する際には、携帯回線経由ではなく、自宅の無線LANから固定回線を経由して接続することによって、携帯回線の側の通信パケットを節約することが出来ます。

外出先ではアプリやOS自身のアップデートを控えて、自宅の無線LAN経由でそういった操作を行うよう意識すると、より効果的に携帯のパケット代を節約することも可能です。

パソコンでインターネット接続をする際の接続用回線では、最大転送速度がウリの一つになっています。光回線のサービスで100Mbpsが主流であった時期に、先行して1Gbpsのサービスを開始した会社はさかんに「転送速度が10倍」をセールストークとして使いました。

そのあたりの回線の違いによる実際の使用感がどうなのかといいますと..。

  • 情報の発信元が速度制限をかけることが多い

実際には、光のサービスですと最大転送速度100Mbpsのサービスから1Gbpsのサービスに乗り換えても、Webサイトの巡回などの閲覧を行うと程度の利用方法では、速度の差を感じることは全くといっていいほどありません。

ADSLと1Gbspの光のサービスとでも、もしかするとページの表示の性能差を体感することは難しいかもしれません。

Windowsアップデートなどで大きなファイルをダウンロードする必要がある場合には、回線の性能の差が出ることもありますが、実際の転送速度は回線の最大転送速度よりもかなり低い転送速度で抑えられてしまう場合が多くなっています。

これは、ファイルの提供元の回線の最大性能にも限界があるからです。

大量の利用者が一斉にファイルのダウンロードを行うと、アクセスの集中するダウンロード元では膨大な回線の性能が必要になることになり、場合によっては回線がパンクしてしまって、ある程度以上の人数が同時にダウンロードを行うことが出来なくなってしまいます。

こういった事態を避けて同時にたくさんの人がファイルをダウンロードできるようにするために、多くの場合には1つ1つのダウンロードで使える最大の転送速度を、ダウンロード元が制限しているのです。

こう言ってしまうと元もこもなくなってしまいそうですが、高速のインターネット接続用回線を用意しても、通常の使い方においてはその最大転送速度を活かせるシーンはほとんどない、と言ってもいいかもしれません。

  • ならばなぜ光回線にするのか

転送速度の観点ではなく何を基準に光回線が良いとされるのかというと、わたしは通信の接続の安定性が一番の理由だと思っています。

携帯回線などの無線技術や金属線を通信に利用するADSLでは、どうしても雷や家電のノイズなどに影響を受けてしまいます。ADSLも環境によっては非常に安定して通信を行える場合もありますが、基本的には光回線での接続よりも1桁ぐらい切断の率が高い感触があります。

もっとも、多くの場合には一度回線が切断してもいつの間にか自動的に再接続されることが多く、Webページの表示などではコンテンツを読んでいる間は接続が切れていても何の問題もありません。

ネット動画の視聴などではこれから再生する分のデータを先読みして、パソコン側にあらかじめ余分にため込んでおきますので(バッファリング)、そこまで接続の安定性が必要になることはない、ともいえるのですけれども。

個人的には、一番ネットの回線の安定性が必要なのはネットワークゲームではないか、と思ったりすることもあります。MMORPGなどのタイプのネットワークゲームでは、プレイ中、一瞬でも回線が切断するとゲームサーバとの接続が切れてしまうことが多いのです。

  • 光回線のもう一つのメリット

こちらはもっとニッチな用途だと思いますが、自宅にサーバを設置してプロバイダのホームページサービスでは置ききれないような大量の写真や動画などを展示したい場合には、光回線を使う意味がきちんと現れます。

光回線ですと、自宅のパソコンからインターネットに向けての通信(上り方向)と、インターネットから自宅のパソコンに向けての通信(下り方向)の通信速度は、基本的には同速度出ることになっています。

このため自宅に設置したサーバーから情報を発信するために重要となる、上り方向の十分な通信速度が確保できるのです。

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