パソコン用CPUのもう一つの会社AMDの今後の動向

インテルがPentium4の熱の問題と戦っていた時代、AMDはクロックあたりの性能を高めた真のデュアルコアCPUで、パソコン用CPUのシェアをインテルからかなり奪いました。

ですがその後、インテルがCPUの開発方針を最高クロック重視からクロックあたりの性能を重視する方向、別の言い方では「電力効率」を重視する方向に舵を切りました。こうなると会社としての体力の違いがものを言い、それ以降パソコン向けCPUのジャンルではAMDはじり貧が続いています。

ですが今、AMDは一つの転換点を迎え調子が上向いてきています。海外では好調な販売が伝えられているゲーム機のPlayStation4、Xbox Oneの統合型CPUはすべてAMDが製造しています。このジャンルの好調が会社全体を後押しする形になっています。

そのAMDが今後の製品の方向性の発表を行いました。パソコン向けCPUでもGPUの分野でも、かなりアグレッシブな内容となっています。

  • ハイパフォーマンス向けCPUの刷新

今のパソコン向けのCPUは非常に高機能なものになっていて、クロックあたりの性能を引き上げるために恐ろしく複雑で高度な構成になっています。こういったCPUを短期に刷新し続けるには、ものすごいレベルの開発能力が必要です。

一度、AMDはその方向でのCPUの開発をあきらめました。

高度化しすぎているようにも思える、クロックあたりの性能を引き上げる方向のCPUをやめ、CPUの構造を比較的簡素なものにして、その分動作クロックを上げられる作りに方針を変えたのです。それが現状のAMDのパソコン向けCPUです。

ですが、この方針は見事に失敗しました。パソコン向けCPUのシェアを失うことになったのです。

そういったこともあって、AMDはパソコン向けの高性能CPUの設計方針を大幅に変更して、現状のCPUの後継機の開発はキャンセル、以前のようにクロックあたりの性能を上げる方向のCPUの開発に、今一度、舵を切り直すようです。

現状のAMDのCPUはクロック当たり性能がかなり低いのですが、それを考慮したとしても大幅な効率の向上を実現する新製品を投入する計画です。現行製品よりもクロック当たり性能で40%も性能が向上する製品を、2016年に投入予定となっています。

またインテル製CPUの搭載するハイパースレッディングのような機能も搭載予定となっています。こちらは、パソコン向けと言うよりも、ハイエンドサーバを意識する機能かもしれません。

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    ローパワー向けは今までの路線継承

一方、タブレットやモバイルパソコンなどに向けた性能がそこそこで低消費電力のCPUに関しては、現状のCPUの改良を行う路線を継続するようです。

ちなみにPlayStation4やXbox OneのCPUは、こちらのローパワー向けCPUをカスタムしたものになっています。ローパワー向けとは言っても、パソコンで行うほとんどの作業は全く問題なくこなせるだけの性能はもつ製品です。

  • GPUは2016年にリリースされるモデルが本番

やはり以前の予想通り2015年中にリリースされる新GPUには、高性能、低消費電力の新規格のメモリHBMが搭載されます。ただ雰囲気的には2015年にリリースされるものは、HBMを使いこなすための「予行演習」的な位置づけになりそうな雰囲気です。

GPUの設計自体は2016年に刷新を行って、大幅な性能向上を図る計画になっています。

これに合わせてHBM側も性能が大幅に向上して、従来型のメモリでは追いつけない領域まで到達する予定となっていますので、その際のHBM組み込みで余計なトラブルを出さないために、今年のうちから準備を始めておく、といった目的がありそうです。

2016年にリリースされるGPUでは、AMDもNVIDIAも現在インテルがCPUに採用しているのと同様の3次元構造のトランジスタを採用して、大幅に性能の向上と消費電力の低減を図った製造プロセスを採用してきますので、2016年はまた一つGPU性能が大きくジャンプすることになりそうです。

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