今のAPS-Cサイズセンサー搭載デジタル一眼レフ最大の武器とは

APS-Cサイズのイメージセンサーを搭載したデジタル一眼レフは、35mmフルサイズ機がシェアを伸ばす中でも継続して販売され続けてきました。

一つはイメージセンサーをはじめとするパーツを作るコストの安さから来る、価格面での強みです。この関係でエントリークラスのカメラはまだまだずっとAPS-Cサイズセンサー機、という時代が続くでしょう。

別の観点としては、望遠側に強い、と言う点がずっと上げられ続けてきました。ですが、このポイントは少しずつ訴求力が弱くなりつつあります。

今回はこういった観点も含め、今のAPS-Cサイズセンサー搭載デジタル一眼レフの、最大の強みと言えそうな部分のお話をまとめます。

望遠が必要ならばテレコンつけて感度を上げれば良い

APS-Cセンサー搭載カメラが単純に望遠が強いと言うことを売り文句にしにくくなってきたのは、上の見出しに書いた通りのことが実現されつつあるのが原因です。

従来のカメラであれば、400mm/F5.6のレンズはオートフォーカスを利用する場合には、35mmフルサイズ機では400mmのまま利用するしかありませんでした。

これに対してAPS-Cセンサー搭載機では「換算倍率」の関係で、400mmのレンズを600mm相当の拡大率を持つレンズとして利用することが出来ます。この部分がAPS-C機が望遠に強いと言われてきた所以です。

ですが、最新のデジタル一眼レフではAFセンサーが進化し、F8までのオートフォーカスに対応する機種が増えています。これにより、400mm/F5.6のレンズに1.4倍のテレコンバーターを装着して、560mm/F8のレンズとして利用することも可能になっています。

実効的な開放F値が暗くなる分、多くの条件でシャッター速度を稼ぐためには感度を上げてやる必要が出てきます。ですが、今の35mmフルサイズセンサー搭載機ではISO6400などといった感度でも、十分に実用的な画質を実現したカメラが多くなっています。

このような事情が重なったことで、少なくとも今の時点ではAPS-Cサイズセンサー搭載機が本当に望遠側に強いと言えるのか、その根拠がかなり弱くなっているのです。

スポンサーリンク
広告大

今でもAPS-Cサイズセンサー搭載デジタル一眼レフが圧倒的に強い部分

最新の35mmフルサイズセンサー搭載デジタル一眼レフでも、AFセンサーの配置が画面中央に寄っていることが確認できると思います。

この部分はAFセンサー自体の大きさ、AFセンサーに光を導くための各種光学系のサイズの関係で、劇的にエリアを広げるのがかなり難しい部分となっています。

この部分では、ここしばらく大きな改善はなされていません。

ですが、APS-Cサイズセンサー搭載機ではイメージセンサー自体が小さいため、35mmフルサイズ機と同じAFセンサーを使っても、相対的にAF可能なエリアのカバー率が高くなります。

14_06

上の画像はEOS 7D MarkIIでのAFフレームの画面内の配置を表していますが、見た目上でもかなり広い領域がカバーできていることが分かるでしょう。

このようなフレーミングを行っても、旅客機の機首部分にほぼピンポイントでピントを合わせることも可能になっているのです。

このAF可能エリアのカバー率の広さが、今のAPS-Cサイズセンサー搭載デジタル一眼レフの最大の武器と言えるかもしれません。

動きモノへのピント合わせには絶大な威力を発揮すると言って良いでしょう。

その他のメリット

望遠側への強さが相対的には少しずつ弱まっているとは言え、それでも望遠側の機材面で楽なことには変わりがありません。

300mmの望遠が必要なケースでも、実焦点距離200mmのレンズがあれば良く、レンズの価格面でも機材の大きさ・重さの点でもかなり有利であることには違いはありません。

また、イメージセンサーだけではなく、ミラーやシャッターユニットなどなど、ほぼすべてのパーツを軽く小さく作ることが出来るため、プロ機のような巨大で電圧の高いバッテリーを準備しなくても、小型軽量のボディーでかなりの高速連写が実現できることも大きなメリットです。

一眼レフの中でも最も激しく動くパーツであるミラーが小さく軽く作れますから、原理的にミラーショックが小さく出来るのもメリットと言えるでしょう。

キヤノンのEOS 7D MarkIIやニコンのD500が示した、新しいAPS-Cサイズセンサーのカメラのメリットが、新しいカメラの使い方や基準を示してくれているのかもしれません。

今後もまだしばらくは、APS-Cサイズセンサー搭載機にもフラッグシップモデルと言える機種が登場し続けていきそうです。

スポンサーリンク
広告大
広告大

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする