「Snapdragon版」Windows 10リリースへ

Windows10

先日、中国深センで行われたマイクロソフトの開発者向けイベントで、ARMアーキテクチャ向けの「フル機能版」Windows 10がサプライズ公開されました。

今までARMアーキテクチャで動くWindows 10は、スマートフォン向けに機能をシェイプアップしたWindow 10 Mobileだけでしたので、かなりの驚きを持って発表が受け入れられることになりました。

以前はWindows RTとしてやはりARM版のWindowsがリリースされたこともありましたが、こちらも一部機能面には制限付き。来年末ぐらいのリリースが予定されているARM版Windows 10が、初めてのARMアーキテクチャでのフルセットWindowsになります。

既に実働機あり

上記のイベント会場では既に実機が動作していて、その実動機を使ったデモが行われました。

デモンストレーションに使われたマシンでは現行のARMアーキテクチャのSoCのハイエンド、Snapdragon 821が使われていて、メインメモリは4GBで動作していたようです。

既にWindows 10の各種機能が十分に動く状態となっていたようで、動画再生、Webブラウズなど、色々な操作状況が公開されたようです。

スポンサーリンク
広告大

Win32アプリも動く!

デモのなかで最もインパクトがあった部分は、恐らくは、インテルCPU向けに作成されたWin32と呼ばれるタイプのデスクトップアプリがある程度動作していたことでしょう。

Adobe社の代表的アプリのPhotoshopを、上記のSnapdragon搭載PCで動かすところが紹介されました。

Snapdragon側にインテルCPUの機械語を解釈して動作する機能はありませんので、Windows 10側にエミュレータ機能が搭載されているようです。

このため、CPU単独でガリガリ計算を行い続けるような処理では、かなり大きく性能にペナルティーを食らうはずです。動画のエンコードやPhotoshopならばCPUで計算を行う各種フィルター処理などは、大幅に処理時間が遅くなることが予想されます。

その代わり、画面描画、ファイルの扱いその他、OSの機能を呼び出して行う処理・操作に関しては、呼び出されるOS側の機能はARMアーキテクチャの機械語で作られていますので、その部分はフルスピードで動作可能です。

このためアプリの作り次第では、かなり実用的な動作速度が得られる可能性があります。

マイクロソフトではオフィスソフトなど、CPU単独で大量の計算を行う処理がないアプリならば十分実用に耐える、と今のところは考えているようです。

ARM版デスクトップアプリも作成可能

Windows RTでは、ARMアーキテクチャネイティブのデスクトップアプリを作ることが出来ませんでした。このため、Win32版の有名アプリなどの移植が進まず、その関係もあって普及が進まなかった部分があります。

これに対してARM版Windows 10では、ベンダーが最初からARM版でアプリの作成を行えば、ARMネイティブなデスクトップアプリも作成できるようになります。

有名どころのアプリの移植が進めば、ARM版Windows 10の普及が加速される可能性は高いと思います。

厳密にはSnapdragon版?

タイトルも敢えて「Snapdragon版」と書きましたが、当面マイクロソフトはクアルコムのSoC、Snapdragon以外にはARM版Windows 10を展開することを考えていないようです。

ARMアーキテクチャのSoCは基本的な機械語命令自体には互換性がありますが、付加機能として追加されている様々な機能は各CPUメーカー独自のものが非常に多く、すべてをまんべんなく完全に近い形でサポートするのは難しいとの判断があるのでしょう。

来年末頃に登場すると思われるARM版Windows 10は、Snapdragon 835マシンでの登場となる、と、マイクロソフト側が明言しています。

広がるWindows 10の可能性

Snapdragon版Windows 10が登場することで、Windows 10の可能性が色々と広がりそうです。

純粋なCPUパワーならばインテルのCoreプロセッサには全く及びませんが、その代わりに非常に高い電力効率と、携帯ネットワークを使うインターネットへの常時接続の能力があります。

小型軽量でどこでもインターネット接続が可能、かつ、バッテリーでの長時間運用が可能なタブレットPCや2in1 PCが登場しそうです。また、スマートフォンにフル機能のWindows 10を詰め込むことも可能になるでしょう。

色々な可能性が広がるマイクロソフトの選択と言えそうです。

スポンサーリンク
広告大
広告大

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする